菅谷たたら山内生活伝承館HERITAGE
かつてここで多くの人々が働き、活気を見せていた
映画『もののけ姫』に登場した「たたら場」のモデルとも言われている場所。むかし、たたら製鉄に従事していた人たちが日々働き、生活していた地区を「山内(さんない)」と呼んでいました。こちらも庄原の少し先、島根県雲南市吉田町の山奥、標高350mの谷間に忽然と姿を現す大建築物で、「こんなところに!」と驚くような場所です。
この菅谷の山内にある「高殿(たかどの)」には映画の中で女たちがふんでいた足踏み式のふいごがあり、シーンをほうふつとさせます。もちろん現在は使われていないためもうここに火が入ることはないのですが、ほの暗い高殿の中は神秘的な静けさで、かつてここで多くの人々が働き活気を見せていた遠い昔をしのぶ神聖さを感じることができます。
また高殿の横にはめずらしい桂の巨木が立っていて、たたらの神様「金屋子神」が降り立ったと言われるご神木になっています。春の芽吹きの時期に突然3日ほどまるで紅葉したかのように真っ赤に染まるのも、何とも神秘的な景色です。