丘陵先端にちかい緩傾斜面に平行して築成された前方後円墳
- 歴史・文化
唐櫃古墳
Karabitsu Tumulus
この古墳は庄原市を東から西に貫流する西城川が,旧高村の低平な河谷平地から峡谷にかかる地点にあり,西城川右岸にむけて張り出す低丘陵上に造られている。本古墳は,丘陵先端にちかい緩傾斜面に平行して築成された前方後円墳で,古墳時代後期(6世紀後半)のものである。主軸を東北東ー西南西におき,丘陵先端側に前方部をつくる。全長48.6m,後円部の直径28.8m,高さは南側で約6mである。主体は後円部につくられた横穴式石室で,北ー南に主軸をとり,南に開口する。
広島県における前方後円墳のなかで,横穴式石室を内部主体するものは,きわめて少ない。庄原市域に限っても約30基の前方後円墳のうち,本古墳と投石古墳(全長約17m)の2基にすぎない。本古墳の横穴式石室も全長10mをこえる大形の部類に入り,貴重である。
DATA
- 住所
- 広島県庄原市川西町唐櫃1183
ACCESS
庄原ICから5.3km