EDITORIAL REPORT
編集部レポート
庄原でこだわりの米作り!米めぐりツアー体験

庄原でこだわりの米作り!米めぐりツアー体験

こんにちは。
庄原DMOの檜山です!

今回は「ローカルガイドツアー こだわり米めぐり」に参加してきました!
( ローカルガイドツアー についてはこちら

庄原市内で循環型農業による米作りを実践している生産者を訪問し、そのこだわりや思いを学びます。

巡った場所は、3件!
東城町の「藤本農園」、西城町の「西城町美味しい米作り研究会」、山内(やまのうち)町の「里山の夢ファーム」です。


【農薬なし!アイガモがお米を育てる!?】

最初に訪問した藤本農園は、今年で34年目に突入し、地域全体のブランディングに貢献したいと、アイガモ農法でお米を育てています。藤本農園のアイガモ農法は、「農薬を使わず作ったお米が食べたい」というお客さんの声から始まりました。

【アイガモ農法とは?】
田んぼに放鳥したアイガモによるさまざまな働きを活用した栽培方法。雑草を食べることによる除草効果、害虫を食べることによる害虫駆除効果が得られるため、殺虫剤や除草剤などの農薬に頼らずに済みます。アイガモが泳ぎながら田をかき回すので土に酸素が回り、稲の生長を促すなどの効果があったり、排泄する糞尿が有機肥料として作用したりとさまざまな恩恵を受けられます。
 農薬・化学肥料一切不使用のアイガモ農法以外にも、農薬・化学肥料を慣行の半分以下に抑えた特別栽培も実施しており、県の「安心!広島ブランド」の認証を受けています。
ちなみにアイガモの中にアヒルがいるのは、アイガモが害獣に襲われる機会を減らすためだそうです!
雛時代のアイガモを藤本農園で過去に見たことがありますが、小さくふわふわでとてもかわいらしかった子たちも、大きくなるととても立派になっていて驚きました。

【1番のモチベーションは?】
藤本農園で1番のモチベーションになっているのは、お客様に収穫を喜んでもらえることだそうで、春と秋に消費者との交流会を開き、田んぼに入って田植えや稲刈りなどの体験を通じて、米作りや米そのものに関心を持ってもらうための機会を提供し、ブランド米として確立しようと消費者の意識を変える取り組みを行っています。
農園には現在300羽のカモがいます!
最近はアイガモロボを導入し、アイガモが害獣に襲われる機会も減ったそうです。

お話を聞く際に景色の良いところに席を設けてくださり、出してくださったお茶も自家製のこだわりのものらしく、お米以外にも藤本さんの無農薬に対する思いを感じることができました。

【堆肥にこだわったお米作り!】

次に訪れたのは「西城町美味しい米作り研究会」です。
天下の台所として有名な大阪からも「ひばこし(比婆のこしひかり)」という愛称で親しまれ、注文が絶えないという隠れた名産米を育てています。

西城町美味しい米作り研究会では科学的な根拠をもとに、理論に基づいて土作りからの米作りを実践しています。西城町には水源の森100選に選ばれた「西城川」が流れ、常に清流が注ぐ恵まれた場所です。
また、水田の土には「庄原ブランド米推進協議会」で共有する「完熟竹堆肥」を使います。
堆肥の原料になる竹は、米の生産者さんたちが自ら竹やぶに入り伐採。これを粗粉末にし、厳選した牛糞と混ぜて発酵させます。さらに、このオリジナル堆肥に牡蠣殻を加えミネラルを補うなど、工夫を重ねた土づくりを行っています。そのかいあって、堆肥センター主催のコンテストでは最優秀賞を獲得しました。

コンテストでは食味値という機械を使って計測した数値で評価されるものと、官能評価といってお米の目利きができるプロが実際に食べて評価するものがあり、両方で客観的な評価をもらいながら、真に美味しいお米を作り続けています。

美味しいお米は土づくりからと言いますが、大場さんは堆肥に特にこだわりつつ、他の農家さんの育成方法も研究し、美味しいお米を作ろうと、今も努力を続けられています。東京や大阪などにも出向き、西城のお米のおいしさをPRするなど、その魅力を県外の人にも知ってもらう活動を行っています。

【庄原を代表するブランド米!】

最後に「里山の夢ファーム」を訪れました。

庄原を代表するブランド米「里山の夢」は、長年の経験や勘ではなく、毎日の気温、地温、水温のデータから積算温度を算出し、必ず一定の数値を示したタイミングで刈り取るというルールをメンバー全員が守り、ブランド米としての価値を維持しています。ドローンを使って稲の生育調査を行い、スマート農業にも積極的に取り組み、独自の厳しい基準を設け、それを満たすものだけが「里山の夢」あるいは「里山の夢 プレミアム」として販売されています。

機械を使って計測した数値で評価される食味値を一つの基準とし、食味の指標となるアミロース、タンパク質、水分、脂肪酸度を測定し、結果を総合して100点満点で評価されます。 一般的には60~65点が標準で、点数が高いほど美味しい米とされていますが、同組合では80点以上を標準米としています。「里山の夢 プレミアム」になると、食味値は85点以上でなお且つ、農薬・化学肥料は全く使わないで栽培された米というさらに厳しい基準が設けられています。現在は生産したお米の99%をブランド米として出品できるようになったそうです。

最大の特徴は生産者自らが伐採した竹を、粗粉末化して堆肥にしていること。

堆肥センターにある堆肥は全く臭くなく、不快感が一切ありませんでした。
今回訪問した時の量は少なめでしたが、普段は堆肥センターいっぱいに堆肥があるそうです。



ブランド米としてのこだわりを各生産者に持ってもらうため、里山の夢を製作している農家の畑には「特別栽培米ほ場」の看板が立っています。この意識改革が、里山の夢がブランド米たる理由なのだと思いました!


生産者とJA、県立広島大学、県農業技術指導所などのメンバーが集まり試作を行ったそうです。竹堆肥を使ったお米は高い食味値をだし、以降も改良を加え、数々の米コンテストに出品し、毎年何らかの賞を獲得しています。

9月からは、こうやってこだわって育てられた新米が出てきます。
庄原のお米をぜひお試しください!

=農園情報===============

1⃣株式会社 藤本農園
 HP→株式会社藤本農園では広島・庄原でアイガモ米を中心に自然循環型農法にこだわります (aigamoya.net)
 生産者さん記事はこちら→藤本農園 藤本 聡 | 里山・庄原セレクトショップ (satoyamaselect.jp)

2⃣西城町美味しい米作り研究会
 生産者さん記事はこちら→西城町美味しい米作り研究会 大場忠正 | 里山・庄原セレクトショップ (satoyamaselect.jp)

3⃣里山の夢ファーム
 HP→里山の夢 - 協同組合庄原里山の夢ファームとは (satoyamanoyume.jp)
生産者さん記事はこちら→庄原里山の夢ファーム 市川基矩 | 里山・庄原セレクトショップ (satoyamaselect.jp)

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以上、庄原DMOの檜山でした!