倉田百三文学館と
歴史民俗資料館
図書館の複合施設
- 歴史・文化
庄原市田園文化センター
庄原市出身の劇作家及び評論家・倉田百三(くらたひゃくぞう)の文学館と歴史民俗資料館、図書館が入った複合施設。1階の倉田百三文学館では、百三の生涯や作品について学ぶことができます。代表作である『出家とその弟子』ほか、氏が手がけた著書がずらりと並び、百三が友人へあてて書いた手紙、家族の写真、書や短歌などの貴重な資料がおさめられています。ここで注目してほしいのは、庄原小学校校歌の原本。庄原小学校校歌の歌詞は百三が作っており、その直筆の紙が展示されています。現在の校歌と見比べると、使われていた言葉がじゃっかん違うことや、本当は4番まであったことなどがわかります。庄原小学校6年生の皆さんが、校外学習で訪れた際にまとめた百三についてのポスターも掲示されているので、ぜひ読んでみてみてください。
2階にある歴史民俗資料館は、旧庄原市内の歴史や民俗にまつわる資料を古代・中世・近代に分けて展示。古代ブースの資料を読むと、多数の遺跡が庄原各地で見つかっており、古くから多くの人が住む地域であったとわかります。土器や木簡といった出土品も並んでおり、いにしえの暮らしを知ることができます。中世のブースでは、当時を象徴する荘園の資料や、国の指定重要文化財になっている鎧兜が鎮座。さらに近代のブースには、現在の庄原市民会館の敷地にかつてあった「庄原英学校」の資料も陳列されていて、早くから教育制度の近大化を目指した背景が伺えます。
加えて、農耕具や郷土人形を展示した民具のコーナーもあり、一角には、小説家・火野葦平(ひのあしへい)と庄原市出身の葦平の母に関する資料を集めた「火野葦平と母マン 資料室」も設けられています。事前に申込みをすると館内案内もしてもらえるので興味のある方は連絡してみましょう。
2024年4月にリニューアルされた図書館は、小さな子どもたちが絵本にしっかり向き合えるキッズスペース(絵本コーナー)が2階へ。1階の図書館には新たに勉強机を導入し、学びと読書に集中できる環境が整えられています。キッズスペースはフロアクッションを設えたフリースペースがあり、絵本を読んだりゆっくり休んだりと、親子でくつろげます。地元の読み聞かせグループによる「おはなし会」も定期的に開かれているので、開催日をチェックしておくといいかもしれません。また、赤ちゃん連れのママにうれしい授乳室&おむつ替えスペースも完備。人気の新作絵本や大型絵本、季節や行事にちなんだおすすめ絵本もわかりやすく並べられていて、思わず手に取りたくなる工夫が随所に凝らされています。
図書館は市内外の人が利用可能なので、市内在住者は本に親しむ場所として、市外から訪れた人はちょっとした休憩場所として立ち寄るのもおすすめです。
SUMMARY
DATA
- 電話
- 0824-72-1159
- 住所
- 庄原市西本町2-20-10
- 駐車場
- 有り 普通車53台、大型車可
- 定休日
- 【休館日】
月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/4) - FAX
- 0824-72-1619
- 営業時間
- 10:00~17:00(図書館は~19:00)
ACCESS
お車/中国自動車道庄原ICから約5分
公共/JR芸備線備後庄原駅から徒歩約15分