EDITORIAL REPORT
編集部レポート
今が旬!高野町おすすめリンゴ狩りスポット4選

今が旬!高野町おすすめリンゴ狩りスポット4選

はじめまして!ライターの浅井ゆかりといいます。今回から、縁あってこちらのサイトで情報発信のお手伝いをすることになりました。どうぞよろしくお願いいたします!

さて、庄原の秋を満喫できるアクティビティのひとつが「リンゴ狩り」。とくに標高が高い高野町では今から約90年ほど前に本格的なリンゴ栽培が始まったとされ、今でも複数の農家が点在しています。冷涼な気候で昼夜の寒暖差が激しい高野町のリンゴは、しっかりとした甘さが特徴。また、「直売所や近隣の道の駅にしか卸していない」という農家が多く、現地でしか入手できないのも魅力です。市場に出回ることが少ない“幻の高野リンゴ”を求めて、今回は4軒の農園を訪れました。 

まずはじめに向かったのは「大坂農園」。広島方面から高野ICをおりて右折、車で2~3分の場所に位置します。ロードサイドのため立ち寄りやすく、広い駐車場を完備。大型バスでも余裕で停められるので、子ども会や会社のレクリエーションで訪れるのも良さそうです。

こちらの農園が開園したのは昭和29年頃のことで、以来、「消費者と顔を合わせて売る」という点を大切にしてこられたそう。リンゴ狩りと直売所での袋売りがメインで、ゴールデンデリシャスやシナノドルチェ、つがる、ふじ、王林、ぐんま名月など約20種類の品種を栽培しています。
リンゴ狩りで収穫できるのは大体3種類で、9月中旬頃からスタートし、終わりの11月中旬頃まで時期により品種が変わっていきます。今年収穫できるのは、ひめかみ、シナノスイート、陽光の3種類。時期によっては複数の品種を収穫できるため、旬を迎える10月中旬頃が狙い目です。


園内はビニールテープでリンゴ狩りゾーンを分けており、この範囲でなら、時間無制限(営業時間内)でリンゴ食べ放題。皮むき用のナイフ、ゴミ入れ用バケツ、レジャーシートといった用具は一式貸してもらえるので、手ぶらで行ける気楽さも嬉しいところ。収穫時は、軸を押さえて果実を上に向けるとポロッと枝からリンゴが離れます。食べ頃になっているリンゴほど、よりきれいに実が離れるのだそうです。

また、園内はお弁当などの持ち込みも可能で、時間内であれば自由に過ごしてOK。 持ち帰りのリンゴは収穫したものを量り売り(550円/kg)するほか、直売所にもさまざまな品種が並びます。季節の野菜や米、手作りジャム(480円~)もそろうので、ぜひチェックしてみてください。特にジャムは品種違いのリンゴ(480円)や、園内で栽培するモモ(490円)、高野町の隠れた名産・夏イチゴ(580円)など種類豊富です。

=大坂農園==================
住所 庄原市高野町中門田221
電話番号 0824-74-6331
入園料(リンゴ狩り体験)
中学生以上800円 小学生600円 幼児300円
=======================
次に向かったのは、通称「アップルロード」の入口付近にある「長曽りんご園」。

こちらの農園は土づくりを大切にしており、化学肥料や除草剤をなるべく使わないように心がけています。ほとんどの品種を、袋をかけずに陽の光をいっぱいに浴びさせる無袋(むたい)栽培で育てており、糖度の高さも自慢です。

約30種類の品種を栽培しており、リンゴ狩りで収穫できるのは、うち約6種類。特に10月中旬は秋茜、清明、ジョナゴールド、シナノスイート、北紅などが次々と直売所に登場するベストシーズン。実つきの時期がうまく重なれば、5~6種類前後を収穫できる場合もあるので、ぜひ味の違いを食べ比べてみてください。こちらもリンゴ狩りは時間無制限(営業時間内)の食べ放題スタイルで、気に入った品種は量り売り(600円/kg)で購入することができます。
特筆すべきはジュースマシーンを設置してあり、もぎたてリンゴの生搾りジュース(300円)を味わえること。作業はセルフになっていて、アップルカッターでリンゴを8等分にし、芯の部分を取り除いてジューサーにかけるだけ。

加糖していないのにびっくりするほど甘いリンゴジュースは、もぎたての完熟リンゴならでは!爽やかな風味が、ほかでは味わえない美味しさです。

秋映や陽光といった果皮の色が濃いもので作ると、ピンク色がかったジュースができるのにも驚き。量り売りでリンゴを購入している場合は、その中からお好きなリンゴを選んでサービスでジュースが作れます。リンゴを購入していない場合は、スタッフがジュースに適したリンゴを見立ててくれるので、声をかけてみてください。
施設では、地元素材で造る高野味噌(650円)や、時期により高野ダイコンの販売も。直売所は農園から少し離れたところにあるので、併せて訪れてみてはいかがでしょうか。

=長曽りんご園==================
住所 庄原市高野町下門田267
電話番号 0824-86-2186
入園料(リンゴ狩り体験)
中学生以上800円 小学生600円 幼児300円
=========================
アップルロードのほぼ中央部の場所にあるのが、カラフルなチョークアートの看板が可愛い「青才りんご園」です。選果場隣に建つ直売所は昨年リニューアルされたそうで、昭和のすりガラスやウッディな雑貨で彩られ、ちょっぴりレトロな見た目が目を引きます。

こちらでも食べ放題のリンゴ狩りを実施していて、栽培品種21種類のうち、18種類程度を収穫することができます。時期によって収穫できる品種が異なるので、HPなどでチェックしてみてください。量り売り(1kg/680円)をしているので、ぜひいろいろと収穫して、食べ放題での園内はもちろん、おうちでじっくり品種の食べ比べで味わってみてはいかがでしょうか。
HPはこちら→ https://aosairingoen.jimdofree.com/ 

リンゴ園はどの樹がどの品種かわかるよう、一列ごとに違うものを植えていて、パッと見で判別できる手作り看板を立てています。葉が青々と茂り、リンゴは真っ赤でツヤツヤ。40年以上昔から、熟成させた比婆牛の堆肥を肥料として用いているそうで、栄養たっぷりに育っているのが見て取れます。

リンゴ狩り以外の楽しめるポイントとしては、直売所で販売しているアイス&スムージー。どちらも時期で内容は変わりますが、リンゴ狩りのシーズンであればリンゴやさつまいものフレーバーがそろいます。訪れた時に用意されていたアイスは、リンゴとサツマイモ、ブルーベリーの3種類(各400円)。

“農園アイス”と銘打っているだけあり、アイスの上には自家製のアルプス乙女(ミニリンゴ)や冷凍ブルーベリー、角切りの冷凍焼きいもがトッピングされていて、素材が主役なのが伝わります。実際に食べさせていただきましたが、これがパティスリー顔負けの美味しさ…!「これだけを食べに来る価値があるかも」と感じていたところ、もちろんそういった利用もOKなのだそうです。スイーツショップ『Pom Bell』という名でテイクアウトコーナーを設けているので、気になる人はぜひ立ち寄ってみてください。
スムージーも自然で素朴な美味しさで、すっきりと喉をうるおしてくれます。この日は紅玉を使ったリンゴ(400円)と紅はるかを使ったサツマイモ(450円)があり、リンゴは収穫する時期によって使う品種が異なるのだそう。今後は違うフレーバーも登場予定なので、お楽しみに!

 =青才りんご園=========== 
住所 庄原市高野町下門田甲195
電話番号 0824-86-2716
入園料(リンゴ狩り体験)
中学生以上800円 小学生600円 幼児300円
※料金について税込
==================
最後に訪れたのは、少し高台に位置する「田辺りんご園」。紅白のリンゴが描かれた、可愛らしい看板が目印です。

斜面沿いに植えられたリンゴの樹と周囲の田んぼ、山々の緑が絵になる場所で、吹き抜ける風が秋の心地よさを感じさせてくれます。農園の歴史は古く、「昭和3年の農地改革後すぐくらいにリンゴを植えたのが始まりだと聞いています」と、園主の田邊真治さん。徹底した個体管理で、樹の一本一本に適した栽培方法を見極めながら、丁寧に栽培を行っています。

こちらの農園が力を注いできたのは栽培方法。青森県や長野県といったリンゴの名産地にたびたび足を運び、どうやったら本当に美味しいリンゴができるのか研究してきたそうです。時には大学などの専門機関の力を借りながら、いきついた答えは「自然のサイクルに合わせた手をかけすぎない栽培」。

現在はあえて肥料を控え、周囲の草木や土からもらう養分とリンゴの樹本来の力によって、糖度が高く自然な美味しさのリンゴを栽培しています。近年ではスマート農業を取り入れ、省力化や効率化にも配慮。田邊さん自身が中学校や高校で出前授業を行うこともあり、農業についていろいろな知識を教えてもらえます。学校の社会科見学や農業体験などにもぴったりなので、お願いしたい場合は一度相談してみるといいかもしれません。
栽培している品種は15~20種類前後で、つがるやシナノドルチェ、ひめかみ、清明、陽光、秋茜、ジョナゴールド、ぐんま名月、紅将軍など。

リンゴ狩りで楽しめるのはゴールデンデリシャスやあいかの香り、秋映えで、特に長野県で生まれた自然交雑種の「あいかの香り」はほかではあまり作っていない品種。酸味が少なく、ひかえめな甘さと上品な香りで、噛むとあふれるように果汁がにじみでてきます。年や時期によって収穫できる品種は異なりますが、農園を訪れた際はチェックしてみてください。量り売り(600円/kg)や直売もあり、時々でいろいろな品種をゲットできます。

 =田辺りんご園===========
住所 庄原市高野町下門田5059-16
電話番号 0824-86-2677【要予約】
入園料(リンゴ狩り体験)
中学生以上800円 小学生600円 幼児300円
==================

***

秋ならではのお楽しみ、リンゴ狩り。高野町のリンゴ園はどこも食べ放題のスタイルなので、グループで訪れてシェアして味わうのが良さそう。いずれの農園も高野ICから約2km圏内と交通アクセス良好。いずれ劣らぬ素敵な農園ばかりなので、シーズン中に複数園訪れてみてはいかがでしょうか。
また、農園ではご飯ものを用意しているところが少ないので、しっかりランチを楽しみたいなら、高野ICすぐの『道の駅たかの』がオススメ。カフェレストラン『そらら』では、地元野菜や果物をたっぷり使ったランチバイキング(60分大人1680円、小学生1230円、未就学児900円、3歳以下無料)が人気。そばやうどん、おむすび、ジェラートなどがそろう『たかのキッチン』でも軽食を楽しめます。
リンゴジュースやリンゴスイーツなどの名産品、地域の生産者による農産物、漬物などの加工品も並ぶので、お土産選びも兼ねて買い物も満喫できます。